恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
梨華さんに声をかけられて、麻凛とわたしは上がることになった。
「今日、どうだった?」
「忙しいけど、楽しかった!」
時間が過ぎていくのがあっという間で…………ほんとに楽しかった。
「そっか……ならよかった!」
麻凛と更衣室で着替えながら、そんな話をした。
着替え終わって、下に下りて「お疲れ様でしたー」と、挨拶してからお店の裏の扉から出た。
表の道路に出ると、ガードレールに座る人に目が行った。
よく見ると、見慣れた人。
その人もわたしに気がついて、ガードレールから腰を上げた。
「愛依、お疲れ様」
「煌くん!」
わたしは煌くんに駆け寄った。
「どうしたの?なんでここに?」