恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
離れるなんて………できるわけない。
わたしは、助けてもらってばっかりで………まだ、恩返しも、何も出来ていないのに………
それに……わたしは…………
「ばかな女!
自分の状況がわかってないの?」
それくらい………わかってる。
自分が置かれている状況が、危ないってことくらい。
だって………女の人の後ろには、知らない制服を着たがたいのいい男の人が、ずっとくっついているから。
だけど、わたしは………引き下がれない。
だって………気がついたから………
知ってしまったから………
だから、どんなに自分が……わたしの体が傷ついても、わたしは………煌くんから離れない。
この気持ちだけは……譲れない。