恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
篤斗くんって、何も考えてなさそうなのに、意外と鋭いよね。
「愛依ちゃん、男達に会う前、他の人に会った?」
「……………」
これって………言っていいのかな………
だって言ったら………
一人しかいなかったから……その人が………
「愛依ちゃん?
倉庫には、鍵が掛かってたんだ。それを掛けた人がいるっていうのはわかってるんだ。
愛依ちゃんが答えないなら………鬼翠のメンバーを全員疑わなきゃいけなくなる」
それって…………
今まで信頼してたのに……ってことだよね………
「犯人が出て来ないなら……他の方法で焙り出すことだってできる」
「他の方法って………?」
恐る恐る愁さんに聞いてみる。