恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
愁さんは、妖しく笑った。
「一人一人痛めつけるとかね?」
背中がゾクリとした。
「俺だってそんなことしたくない。
だから……愛依ちゃん、教えて?」
わたしが言わなきゃ………せっかく仲良くなった、慶ちゃん達も…………
煌くんが信頼している人達が、疑われるのは………いやだ……
言わなきゃ………
「愛依ちゃん……」
「鬼翠の……女の子のグループの………人」
「その中の誰かわかる?」
わたしは頷いて、愁さんを見た。
「副リーダー……」
わたしが小さく言うと、愁さんは、「ありがとう、教えてくれて」と、言った。