恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「声掛けても、返事しなかったろうが………」
「…………」
愛依は驚いた顔をして、黙り込んだ。
「何やってた?」
「………体を……洗ってただけ……」
確かにそうだったが………
「同じところを………何度もか?」
さっきの愛依の姿を思い出しながら言うと、愛依は瞳を潤ませた。
「……だっ、て………って、わ、たし………」
愛依は言いながら、さっきと同じ身体の部分を擦り始めた。
「愛依、やめろ」
「いや!」
愛依は、言うことを聞かない。
「やめろ!!」
「いや………
こ、しないと……わた、し……きれ…に……なれなっ……
…き、たっないから………」