恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
と、先に謝ったのは煌くんだった。
「な、んで………煌くんが………」
悪いのは、わたし………なのに………
「軽率だったな……」
静かにそう言う煌くんにわたしは、頭を横にふるふると振った。
「違う……ちが、う、の………ごめっなさ………」
泣きながら、伝えるわたしを抱きしめる力が増す。
その力強さがなぜか、ものすごく、切なかった。
ごめん……ごめんなさい………
何度も呟いて、濡れた煌くんの服をきゅっと握りしめた。
「俺は……何があっても、お前の傍にいる。
絶対離れない」
その言葉を聞いて、煌くんに身体を預けて思い切り泣いた。
そうか…………わたし、この言葉が欲しかったんだ。