恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
そして、いつもより教室が騒がしい。
お昼に迎えに来ることが、何度かあったから、その時はみんな慣れたのか、教室内は、騒がしくならない。(廊下は騒がしいけど……)
だけど、朝に煌くんが来ることは初めてだったから、騒がしいのかな……
ちょっと居心地が悪い。
わたしは、ため息をついて、席に着いた。
「おはよう、愛依」
「あ、おはよう…麻凜」
すでに教室にいた麻凜。
「獅子戸先輩って、意外と心配症なんだね」
と、龍くん同様、意味不明なことを言われた。
どういうこと……?
それから、しばらくして、先生が来て朝礼が始まった。
何事もなく、1日を過ごせると思っていたんだけど……
今度は、何やら龍くんがおかしい。
教室を移動するとき、トイレに行くとき、更衣室に行くときでさえも着いてくる。
しまいには、教室内でも着いてくる。
わたし、何かした?