恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
言ってしまったあと、ハッとした。
これじゃあ、煌くんがいいって言ってるようなもんだ。
でも、煌くんと一緒にいるのは…耐えられない。………ドキドキするから………
もう少し、言い方を、変えればよかった……
悶々と、考えていると、煌くんの力が抜けていくように感じた。
どうしたの……?
「……がいい?」
「えっ!?」
またしても、わたしは、聞き取れない。
すると、バンッ!!とさっきよりも大きい音が耳の横でして、煌くんには鋭い目を向けられた。
な、何……?
「誰がいいんだよっつてんだろうが!!!!!!」
「えっ…誰って……」
煌くんって言いたいところだけど…、多分この状況で言うと気持ちがバレる……
それは、避けたい。もっと機嫌を損ねるかも……
てことで、鬼翠の中で一番話しやすい人物達の名を上げた。