恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
*煌side*
倉庫にある、総長部屋を出て壁を殴る。
あんなことするつもりなんか……
あ~……ックソ……調子わりぃ………
愛依のことになると、平常心でいられない。落ち着かなくなる。
『好きでもない人とずっと一緒にいるのは嫌!!!!』
さっきの愛依の言葉を、思い出す。
相当嫌だったんだな………
情けねえ……愛依は俺のこと好いているのかと思っていたけど……俺の思い上がりだった……
キスも………泣いていた……
無理矢理なんかしたくなかったのに……
だけど、愛依に触れるのは、これで最後だと決めたら抑えられなかった。
『最低……大っ嫌い!!!!』
イライラが募る。
こんなつもりはなかったのに……
はあ~……情けねぇ……
俺は、幹部部屋に戻ったけど、誰とも話す気分になれず、愛依のことを篤斗に任せ、倉庫を跡にした。