恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
すれ違い
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あれからどれくらい時間が経ったかな………?
煌くんが出て行ってからずっと泣いていた。
だけど…それでも涙は止まらない……
身体の水がなくなっちゃうんじゃないかっていうくらい………
もう……嫌だな………
帰りたくない………
少し前までは、楽しくて楽しくて毎日が幸せだった。あんな辛いことがあっても、煌くんが……助けてくれたから………頑張れたのに……
一緒にいてくれたから……
やっぱり…わたしが、間違ってた……?
はっきり、煌くんがいいって言えばよかった。
はあ………
―――こんこん
わたしが溜め息をつくのと同時に、ドアをノックする音が聞こえた。
誰……?
「愛依ちゃん?大丈夫?」
篤斗くん……