恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「倒れる前、鬼翠の倉庫にあった写真を見てたんです。その中の人が……どこかで会っているような気がして……」
「写真……?」
「はい…」
鈴江先生は、何か考えているような感じで黙り込んだ。
「……そっか…わかった……
あいつに聞いてみるよ」
「あいつって……?」
「煌だよ」
そういうと、鈴江先生はわたしの頭を撫で、病室の出口へと向かった。
「あ、今のことは他の奴には言うなよ?
あと、もう退院して大丈夫だ。迎え呼んどいたから勝手に帰っていいぞ」
そう言って、病室を出て行った。
何で……言ったらだめなんだ……?
それに……迎えって……
「愛依ちゃん、お話終わった?」
「うん、終わったよ」
すると、篤斗くんは病室へ入って来たけど、他の3人は、姿すら見せない。
「かずくん達は?」
「ああ、もう帰らせたよ!!」
何も用はないしね~♪と、篤斗くんは続けて言った。
じゃあ、あの3人は何のために来たんだ?
変なの………