恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「ねえ、愛依ちゃん」
さっきとは、違うトーンで篤斗くんが近づいてきた。
「やっぱり……出来なかった?仲直り……」
わたしは、縦に頷いた。
「そっか……」
少し落ち込み気味の篤斗くん。
「ごめんね、せっかく話を聞いてもらったのに……」
「そんなこと気にしないで!!
でも、何で出来なかったの?」
「それは……」
わたしは、篤斗くんに全部話した。
煌くんに好きでもない人とずっと一緒にいるのは嫌って言ったこと、篤斗くんやかずくん達に任せて欲しいと言ったこと……
ほんとは、煌くんだけがいいって恥ずかしくて言えなかったことも……
篤斗くんは、頷きながらわたしの話を聞いてくれた。
「そっか……そんなことが、あったんだね……」
篤斗くんは、何故か納得したような感じだった。
わたしは、すっきりしないのに……