恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
―――こんこん
帰る準備をおえて、少しの間待っていると再びドアをノックする音が聞こえた。
「どうぞ」
返事をすると、入ってきたのはやっぱり煌くん。
「…………」
ジッと、わたしを見たまま動かない、声を発しない煌くん。
もしかして………不機嫌?
さっきまで、普通だったのに………
オーラが怖い………
何かあった?
あ、そういえば………
「篤斗くんは?帰ったの?」
そう聞くと、更にオーラが黒くなる。
終いには、八つ当たりなのか病室の壁を、殴ってた。
篤斗くんと、何かあった……?
そのあと煌くんは、目で何かを合図し、病室を出て行った。
『帰るぞ』かな……?
わたしは、荷物を、持って急いで煌くんを追いかけた。