恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「き、らくん………」
やっとのことで、煌くんのところに辿り着いたわたしは、煌くんの腰に抱きついた。
殴っていた煌くんの手が止まった。
「もう……やめて……わ、たし、は…だい、じょうぶ、だ…から………」
そう言うと、煌くんの力が抜けたのがわかった。
よかった……
「愛依……」
煌くんの手が、わたしの頬にそっと触れた。
いつもの煌くんだ。
わたしは、煌くんを見つめて笑った。
それから………パタリと意識を手放した。