恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「ちょっと待て、愛依。離れろ」
煌くんは、わたしの体を離した。
「あ、ごめん……」
嫌だった……?
両思いだからって調子に乗りすぎた。
「違う。落ち込むな。
そう言う意味じゃねぇよ」
えっ…?
「抱きついてくれるなら、本望だ。
だけど今は……」
煌くんは、わたしのオデコにキスを落とした。
「キスがしてぇ………」
その言葉に、顔が赤くなるのがわかった。
火が出そうなくらい……熱い。
「ははっ顔、真っ赤だな……
……いいか…?」
少し笑ったあと、煌くんはわたしに聞いてきた。
さっきは、聞かなかったのに………
わたしは、煌くんに目を合わせて縦に頷いて、目を閉じた。