恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
煌くんが……ちあきさんの………
ちあきさんの、胸ぐらを掴んでる。
な、何で……?
煌くんが怒ってるの……?
そ、それに……煌くんは、女の人に手を出すような人じゃない。
な、何があったの……?
と、とりあえず、止めなきゃ………
「き、煌くん!待って!!」
わたしは、煌くんとちあきさんの元へと行き、煌くんの手を、ちあきさんから離そうとした。
「何で、怒ってるの?
ちあきさんは、悪くないよ!」
「はあ!?」
煌くんの力が少し抜けた。
あと少しだ。
「多分、煌くんの気を引きたくてこんなことしたんじゃないの?だから、ちゃんと気持ちを
受け止めてよ!!」
「愛依………」
よし、言った………言えたぞ!
「……………」
「……………」
一人で満足していると、二人は無言のまま、わたしを見つめていた。
あれ………?
なんか、間違ったかな………?
「………はあ……」
煌くんは、ため息をついたあと、ちあきさんから手を離した。
よかった……ちあきさん無事だ……