恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
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「おい……大丈夫か?」
「………っん……」
あのあと、煌くんは放心、震えていた状態のわたしを抱いてリビングに移動し、ソファに座らせた。
わたしは、もちろん煌くんの隣に、向かい側に智秋さんだ。
わたしは、ほぼ煌くんに抱きついているんだけど……
目の前には、すっかり男の姿になった智秋さんがいた。
なったというか……戻った…が、正しいのか……
顔は、煌くんとあまり似てないけど……イケメンさんだ。
かっこいいのに、可愛くもなれるなんて……神様は不公平だ!!
智秋さんは、男の人が好きとか、女になりたいとか、そうのじゃなくて……ただ単に女装癖があるみたい。
きれいになるのが、楽しくて自信が出るんだって。優越感を味わえるって。
確かに……あれだけ綺麗なら自信もつくね……