恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「俺は…したいけど…」
煌くんはそう言うと、わたしの唇を奪った。
えっ?
「ん…~っ」
いきなりのことで驚いて、煌くんの厚い胸板を押すけど、後頭部と背中をがっちりホールドされていて、動かない。
煌くん……
わたしは、諦めて煌くんに身を任せた。
すると、どんどん深くなるキス。
「っん……ふぁ…っ」
やっぱり…煌くんのキス……好きだ。
優しいし、気持ちいい……
それに……あの人とは、違う……
あれ?
―――――アノヒトッテダレ……?
この時の脳裏に浮かんだおかしな言葉……それが、わたしの記憶の欠片だとは………
刻一刻と、幸せが崩れさろうとしていることに……わたしも、煌くんも……鬼翠のメンバーも……誰も知らない。