恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
見つかってよかった………
そう呟き、愛依の存在を確かめるように力強く抱きしめた。
「きっら…く、ん………」
愛依も弱々しく抱きしめ返してくれた。
それと同時に、愛依はまた泣き出した。
「きら……くん……わたし、……い、いらない子っ………なんだって………っ」
そんなことを言いながら………
「…っんで………っんなこと…………」
言ってんだよ?
俺はその言葉に怒りを覚えた。
「だって………だって………」
愛依は、何かを思い出し、伝えようとしていたけど………
「う゛っ………ッヒック……」
言葉にすることは出来なかった。
そんな愛依を抱きしめる腕に、さらに力を加えた。
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