恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「煌、お前は簡単に言うけどな、実際はそうはいかない。
第一、お前は一人暮らしだろう?それに、狼どもがしょっちゅう来るだろうが。
そんなところに、女の子を住ませるわけにはいかない」
煌……この人……煌って言うんだ………
一人暮らし…………若そうなのに……
でも、狼どもって……誰……?
まさか、本物の動物じゃないよね?
「チッ……クソ!!」
煌と呼ばれた男の人は、機嫌が悪そうに後ろを向き、病室の外へ出て行った。
「また…来る……」
出る間際にそう言い残して。
嵐が去ったような静けさが病室には残った。
何だったんだ……?
一体………
.