恋する＊memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】

煌くんが最初に入ったお店は、洋服屋さん。



男物のではなく、なぜか女物の。




「なんでここに？」



「お前の服」





それだけ言うと、煌くんは服を選び始めた。




「えっ、わたしお金ない………」




お金持ってないのに……買えないよ………




すると、煌くんは冷めた目でわたしを見た。



えっ………何？





そして、何着か服を持ってどこかへ向かった。




あとをついて行くと、レジでお金を渡している煌くんがいた。




えっ………もしかして………



お釣りと、洋服が入っているだろう袋をもらった煌くんは、わたしの近くまで来たかと思うと、いきなりわたしの頭をガシッと掴み「行くぞ」と言って歩き出した。