恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
わたしは、バイトをしようと本気で思った。
「なら、次行くぞ」
煌くんは、また歩き出した。
「今度はどこに行くの?」
また、服買ってもらうわけにはいかないから、先に聞いて断ろうと思った。
「食材」
食材か、よかった。
「今日、何食べる?」
「ハンバーグ」
ハンバーグ!
煌くんからそんなかわいい単語が聞けるなんて。
「なんか言いたそうだな」
「ううん……そんなこと、ないよ…プッ」
あっ、吹き出してしまった。
煌くんをチラッと見ると、また不機嫌そうな顔をしていた。
「わりぃかよ?」
「悪くは、ないんだけど………」