恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
普通なら、こんな短時間(2、3日)で、学校に通えるようになるなんて無理だ。
しかも、わたしみたいな、訳ありの人なんか。
普通ならね。
でも、どうやら、普通ではなかったらしい。
「俺らが通ってる学校は、篤斗の母親がやってんだよ。
昔から知ってるからな。
頼めばすぐだ」
な、なるほど…………
「早く、制服に着替えろ。
置いてくぞ」
「わかった」
煌くんが部屋を出て行ったのを確認し、真新しい制服に袖を通した。
まさか……学校にまで通えるなんて………
思ってもみなかった………
これもきっと………煌くんと出会えたからだ。
着替え終わったわたしは、部屋を出て顔を洗ってリビングへ行く。