恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
なんだ………
よかった………
ん?
よかったって何が……?
わたしは、変な疑問を抱きながら、煌くんについていった。
「愛依、入れ」
目的地に着いたと思ったら、いきなり部屋に押し込まれた。
「へ?ここは?」
「理事長室よ」
声のした方を見ると、綺麗な女の人が立っていた。
理事長室………?
「あなたが愛依ちゃんね?」
「あっはい」
突然声を掛けられ慌てて返事をした。
「あの、あなたは?」
「わたしは、理事長よ」
理事長……ってことは………
「篤斗くんの………お母さん?」
「ええ、成瀬紀美子-ナルセキミコ-、篤斗の母よ。
よろしくね」
篤斗くんのお母さんは、優しい笑みで、挨拶をした。