最愛レプリカ
そして私も津村にならい、空に向かって呼びかける。
「お姉ちゃん。私、お姉ちゃんの代わりにはなれなかった。これからはお姉ちゃんを大好きだった千晶に戻るよ。」
誰も誰かの代わりになんてなれない。
私は私自身のままで、あなたを思うよ。
津村が私の方を見て言った。
「千尋はいつも言っていたよ。千晶は世界一大切な妹だって。」
ズルいよ。
津村もお姉ちゃんもズルい。
こうやってまた私を泣かせるんだから。