最愛レプリカ
「おはよー、ちぃ!」
朋美がいつものように声をかけてきた。
そんな朋美に私はニコリと笑いかけて言う。
「朋美。もう、『ちぃ』って呼ばないで欲しいんだ。」
意味を汲み取れていない様子の朋美の目を、じっと真っ直ぐに見る私。
「これからは『千晶』って呼んで欲しいの。」
朋美は少し考えて、微笑みながら頷いてくれた。
長い付き合いだから、私の中の変化を察してくれたようだ。
「……分かった!千晶、おはよ!」
「おはよう、朋美!」
空は気持ち良く晴れている。世界はこんなにも眩しい。