最愛レプリカ

津村が教育実習を終えると同時に、私は朋美に津村との事を打ち明けた。

朋美は驚いていたけれど、いつもの可愛い笑顔で、おめでとう!と言ってくれた。

私は津村を『康介』と呼ぶようになり、康介は『千晶』と呼ぶ。

喧嘩をした時や、どちらかが元気がない時は決まってあの公園に行く。

そして帰りにオジさんのラーメンを食べるのがお決まりのパターンになった。


康介とはたまに姉の話もする。私の知らない姉を康介が語り、康介の知らない姉を私が語る。

私も康介も、『ちぃ』が大好きだと言う気持ちは変わらないから。
< 112 / 113 >

この作品をシェア

pagetop