最愛レプリカ

「雰囲気まで千尋ちゃんにそっくりね!」

「えぇ。お転婆で心配してたんだけど、高校生になって落ち着いたみたい。」


私はニッコリと笑って見せてから、リビングに向かった。


“千尋”に似ているのは当たり前。だって姉妹なんだから。

雰囲気は似ているのではない。似せているのだ。


千尋は私の3つ年上の姉。
三年前に事故で亡くなった。


お姉ちゃん……。
私もあの時のお姉ちゃんと同じ年になっちゃった。

お姉ちゃん。
私、頑張ってるでしょう?
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