最愛レプリカ
車を降りた所は高台にある広い公園。
そこに広がっていた物は、暗闇に煌めく街のネオン。
少し視線を上げれば、手が届きそうな星空。
「綺麗……」
私が思わず呟いたのを聞いて、津村は嬉しそうに笑った。
口には出さなかったけれど、地上に広がる星を眺める津村の横顔も、綺麗だと思った。
私も津村と同じ方向に視線を移して、さりげなく話しかけた。
「どうして私をここに連れて来たんですか?」
津村は、んー?と少しだけ考える仕草をしている。