最愛レプリカ
着いた先は屋台のラーメン屋。柔らかな明かりをともして、色の黒いおじさんがなにやら仕込みをしている。
「ここ、俺の行きつけの店。」
そう言ってニカッと笑う津村はなんだかハシャいでいて、子供みたいに見えた。
少し汚れた暖簾をめくり、四人分しかない席の右端に座る。
「こんちわ!オジさん!」
「おう、お前か。」
オジさんは私の方をチラリと見てから口角をニッと引き上げた。
「可愛い子連れてるじゃねぇか。」
津村は、だろ〜?と自慢げに笑う。私はそんな二人のやりとりが、なんだか温かく感じた。