クールな王子は蜜の味
・・・ていうか、

何で、智也に、

抱きついてるの~?!

・・・

梨花の行動に呆気にとられ、

私は一歩も前に進めない・・・

・・・

「…おい、梨花」

「離れない!」

「・・・」

梨花の行動に、

困った顔をした智也は、

横を見つめた。

・・・

ドアの向こうに、

誰かが立っているようだ。

・・・

「寧々ちゃん、どうも」

そう言ってピョコッと顔を出したのは、


「秋人先輩」

私に手を振った秋人先輩だったが、

すぐに梨花に向き直った。


「おい、梨花、いい加減にしろよ?

智也が困ってるじゃないか?」

そう言って梨花の首根っこを摑まえた。
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