クールな王子は蜜の味

智也side

「おい、バカ智也」

バシッと頭を叩かれ、

ようやく我に返った。

・・・

呆れかえる秋人。

・・・

追いかけようとしたが、

オレの目の前には、

通せんぼしてる梨花の姿が。

・・・

しかも泣きながら。

・・・

「梨花、悪い。

オレの彼女は、寧々だけだ」


「うそつき!

約束は守る為にあるんでしょ?」

…それを言われると。

・・・

パコッ。

持っていた雑誌で叩かれた梨花。

・・・

もちろん叩いたのは秋人。

「いい加減にしろよ、梨花?!

その約束、お前がまだ保育園の時の話しだろ?」

・・・

そうだ。

約束と言うより、

宥める為に言った言葉だったか。
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