クールな王子は蜜の味
パッ。

…やっと頬の手を離した博美。

私は溜息をつき、

頬を一生懸命撫でる。

だって、頬は真っ赤になって、

熱を帯びるほど熱い。

・・・

「確かに、この学園一イケメン秀才の

三浦先輩と別れるのは辛い」


・・・別に、

そこに惚れたわけではないんだけど。


「私なんてとっかえひっかえ、

男と遊びまくり!」


「え?!」

・・・そうだったんだ。

知らなかった。


「とにかく、本当の恋愛なんて、

高校生ではしなくていいの!

恋愛は楽しまなくちゃ!

と言うことで、コンパセッティングしとくから、

日曜、10時に、桟橋公園で待ち合わせね?」

・・・え?!!!

そんな勝手に。

私は恋愛なんてしたくない。

そんな気分なのに・・・
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