クールな王子は蜜の味
「学君。いいよ・・・

心配かけてゴメンね?

私、先輩と話があるから・・・

今日はありがとう・・・」

・・・

消え入りそうな声で、

そう言った私は笑顔を作った。

学君に心配をかけまいとして。

・・・

「そんな作り笑いするなよ」


「・・・そんな事、ないよ?」


「・・・わかった。

寧々がそこまで言うなら…

・・・じゃあ」

溜息をついた学君は、

私の頭をポンポンとすると、

その場を去った。

・・・

2人きりになり…

この場で話すのは、近所の目も合ったから、

私の家に、智也を上げた。

…なんだか可笑しい気がする。

今日が初めてなんだもん。

私の家に、私の部屋に、

智也が入ったのは・・・

こんなになる前に、部屋に来てほしかった・・・
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