クールな王子は蜜の味
目を見開き、

硬直する私。

・・・

私の唇を、

瞬時に奪った学君。

・・・

その行動に驚き、

立ち上がった智也は、

学君を、殴り飛ばしていた。

・・・

智也の行動に、

また女子の悲鳴が響き渡った。

・・・

口の中が切れたのか、

学君は口を荒く拭った。

そして、片方の口角を上げ、

笑う。


「こんなの痛くもかゆくもないですよ。

三浦先輩に、寧々は合わない。

寧々に似合うのは、この俺だと、

分からせて見せますから」


そう言った学君は、

女子の間を潜り抜け、

下へと降りていく。

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