クールな王子は蜜の味
「学ちゃん」

・・・

私が抱きついたのは、

智也じゃなく、

学ちゃんだったらしい・・・

咄嗟の事に、

人違いを…

私は慌てて学ちゃんから離れた。

でもすぐに、

学ちゃんは私を引き寄せ、

ギュッと抱きしめた。

・・・

「さっきの奴らに、なんかされたの?」

「・・・」


「いやがらせ・・・?」

「・・・」

私は小さく頷いた。

・・・


「その原因って、

もしかして…オレ?」


「・・・」

違う。

そう言いたいけど、言えなかった。

この学園の次の王子は、

学ちゃんだったから・・・
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