クールな王子は蜜の味
目をウルウルさせながら、

震えてる様は、やっぱりチワワ。

・・・

自分でも、認めてしまった。

・・・

お兄様方の後ろからは、

お姉様の集団が、恐ろしい目つきで、

見ている。

こんな所でお弁当なんて、

私は食べられません。

そう思った瞬間、

「行くぞ」

「・・え?」

・・・

私の左手を握った智也は、

私を屋上へと連れてきてくれた。

・・・

「ここなら何も気にせず、食えるだろ?」

そう言って、

ほんの少しだけ笑った。

・・・

その笑顔に、

胸がキュンとした。

・・・なんで?

やっぱ、こんなイケメンが少しでも

笑ってくれたら、誰でもなるよね?
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