クールな王子は蜜の味
・・・

私は、

この状況に、

何も言えない。

言えないよ・・・

だって、私と智也は、

偽りの恋人なんだもん。

私はただの魔除けであって、

本当の彼女じゃない。

・・・

昨日言ってくれた智也の言葉。

『オレの女』

それだって、

私を助ける為の言葉であって、

何の意味も持たない。

・・・

智也と過ごすようになって、

私はどんどん、

智也に魅かれていく。

・・・

でも、いつか離れるなら、

この気持ちも封印しなきゃ。

本当に好きになってしまう前に。
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