アカイ花†Vermilion Flower

私は、浅緋との未来を夢見て伸ばした黒髪を、ハサミでバッサリ切った。

そんな変わり果てた私の姿を見て愛する貴方は、これでもかってぐらいに悲しい顔をして、テーブルを強く叩く。

バン・・・その音は、私の心臓をえぐる。


「どうして、勝手に黒髪を
 切ったりするんだ
 
 お前には、似合わない」


その言葉は、私の精神を破壊した。


「フフッ

 フフフッ
 
 似合わない、アハハ」


『リコは、短髪がよく似合うな
 可愛いぞ』

『本当、お父さん』

『リコ、似合ってるよ』

『本当、アサヒ』


「リコ、何がおかしい?
 俺は怒ってるんだ
 
 どうして・・・」

「見ないでよ・・・」
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