アカイ花†Vermilion Flower
「貴方はいつまでもそうして
亡くした愛に囚われ続けていればいい
私は、もう無理・・・」
それから、私は、いずるさんの元を離れ家に戻った。
家の戻る途中、私は・・・
「ねえ
ヴォーミリオン
私の何がいけなかったのかなぁ?」
緋桐(ヒギリ)の花を幼い頃のようにそう呼んで問いかけた。
あなた(花)は、さすがに何も答えてはくれなかったけれど、風に揺られるその様は、私の話を聞いてコクンコクンと頷いてくれているように感じられた。
「ありがとう
聞いてくれて・・・
私、バカだよね
ほんと、バカ・・・」
私の涙は、雨のようにこの地面を濡らす勢いで止め処なく流れる。