アカイ花†Vermilion Flower
連絡した方がいいかな~、でも、今は忙しいかも・・・
そうだ、取り合えず行ってみよう!
浅緋に会えなかったら会えなかったで、帰ればいいだけの事だもの。
自転車を駅前に停めて、私は電車に揺られる。
そして、以前通った懐かしい通学路を私はコツコツと歩く。
学校への道、案外覚えてるもんだなぁ~。
なんて当たり前かぁ、だって卒業してまだ一年も経ってないんだもの。
あっ、うちの生徒!あっ、レイが着てる新しい制服の子達もいる。
私は帰宅する生徒の中に、レイの姿を探す。
高校生って若っ!
私と一つしか年が違わない子達がこの中にいるだなんて信じられない。
私は、彼女達のキラキラと眩しい姿に、自分自身が一気に老け込んだ気分に陥った。
こんな多勢の学生の中からレイの姿を探せる訳もなく、私は妹を探す事をやめた。
校門から少し離れた場所で私は母校を見つめ、懐かしい気持ちでいっぱいになる。