アカイ花†Vermilion Flower
そして、今
選んだ理由と愛してたさ
そして、今・・・私は、仕事帰り。
夜の街を、パンツスーツ姿で颯爽と歩く。
結んだ髪を解いた私の髪は、左右に揺れる。
私は携帯電話で、親友の芙美子とお話中・・・
「ミコ、今、メール見たんだけど
・・・いいの?」
電話から洩れる芙美子の声は言う。
「・・・主人、
今日夜勤で居ないからおいでよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて
手料理、ご馳走してもらおうかなぁ
うん、今から向かうから・・・」
駅前、携帯を操作する私に届く声・・・
私は、その人の声なら
どんなに人込みの中にいても聞き取れる自信はあるよ。
「こらっ、ミウラ
何、ダラダラ歩いてるんだ!」