アカイ花†Vermilion Flower
「いずるさんは
生徒に手を出すような人じゃない」
きっぱりと、そう言い切る私。
「彼がそうでも、向こうから来る場合も
あるだろうから、その彼が好きなら
あまり今のように仕事に精を出さずに
一日も早く、そのいずるさんとやらと
身を固めなさい」
「そうだわ、それがいいわ
さっさと結婚しちゃいなさいよ
ハンサムな息子達に囲まれるだ
なんて、ママ幸せだわ~
孫の顔も、早くみたいもの
やっぱり、お姉ちゃんのあなたが
先にアレしないことには、レイも
し辛いんじゃないかしら?」
アレって何よ、妊娠の事・・・?
いずるさんと再会して、やっともう一度付き合い出したばかりなのに、もう結婚とか妊娠とか話が飛びすぎなんですけど・・・
この人達には、つきあってらんない!
「話が終わったなら、私帰ります」
「ちょっ、リコ・・・」
せっかくの休日をつまらない事で、もう何時間も使っちゃったじゃない!
玄関へと歩む私を呼びとめた、母。