アカイ花†Vermilion Flower

「いずるさんは
 生徒に手を出すような人じゃない」


きっぱりと、そう言い切る私。


「彼がそうでも、向こうから来る場合も
 あるだろうから、その彼が好きなら
 あまり今のように仕事に精を出さずに
 一日も早く、そのいずるさんとやらと
 身を固めなさい」

「そうだわ、それがいいわ

 さっさと結婚しちゃいなさいよ

 ハンサムな息子達に囲まれるだ
 なんて、ママ幸せだわ~

 孫の顔も、早くみたいもの

 やっぱり、お姉ちゃんのあなたが
 先にアレしないことには、レイも
 し辛いんじゃないかしら?」


アレって何よ、妊娠の事・・・?


いずるさんと再会して、やっともう一度付き合い出したばかりなのに、もう結婚とか妊娠とか話が飛びすぎなんですけど・・・


この人達には、つきあってらんない!


「話が終わったなら、私帰ります」

「ちょっ、リコ・・・」


せっかくの休日をつまらない事で、もう何時間も使っちゃったじゃない!

玄関へと歩む私を呼びとめた、母。
< 180 / 218 >

この作品をシェア

pagetop