アカイ花†Vermilion Flower

浅緋の言葉に胸がじーんと熱くなったのも束の間、私達はお皿の上に山のように盛られた、たこ焼きをせっせと食べた。

その後、私達のお家に結婚のご報告に現れた、里湖ちゃんといずるさんは冷めた、たこ焼きを食べる破目になる。

だけど里湖ちゃんは、その冷たいたこ焼きを美味しい美味しいって、パクパク食べてた。


「たこ焼きパーティー♪最高」


そんな意味不明な言葉を発する里湖ちゃんを見て、浅緋は微笑む。

何となくだけど、たこ焼きは、二人の思い出の中にいつも存在するのかなって気がした。


その夜・・・

布団の中、背中から浅緋に、ぎゅっと抱きしめられている私。

貴方の腕の中、眠りにつく前の私は話す。


「ねえ、アッちゃん

 お仕事

 あんまり、無理しないでね」

「ああ、最近は
 構ってやれなくてごめんな」

「ううん、いいの」
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