アカイ花†Vermilion Flower
「レイ、ダメだよ
折っちゃかわいそうだよ
やめとこう」
「うん、やめとこう」
私達に遅れて、やっとその場所に辿り着いた貴方はその花を見つめ、そっと花に顔を近づけ花の匂いを嗅いだ。
「あっ!」
ドキドキドキする私の胸。
ポッと赤くなる私の頬。
「どうした?」
「・・・・・・」
だって、その仕草は、貴方がアカイ花にキスをしたように見えたから。
私の、この瞳に一度に映るアカイ花と貴方の姿は、とても美しく
私は言葉が出ない。