裏・表彼氏

嫌な奴

空視点

「キャー空く～ん」
「やったこっち見た！」「空君てカッコイイし
すごく優しいよね！」
「まるで王子様みたいだよね～」
「あんな彼氏欲しいな～」
朝からｷｬｰｷｬｰうぜ～
何が王子様みたいだよねだよ！
だいたい優しく接するのなんて演技に決まってんだろ！
それくらい分かれよ。
内心そんな事を思いつつ俺は周りに集まってきた女子に笑顔を向けながら校舎の中に入っていく。下駄箱に着いたとき一人の女子生徒と会った。
こいつの名前はたしか
小川 実加。
いつも俺の事を睨んでくる女だ。
『おはよう！小川さん」俺は作り笑いをしながら小川に話しかけた。
「…………」
小川は何もいわず教室に行ってしまった。
えっ…無視ですか？
せっかく作り笑いまでして挨拶したのに無視とかありえねぇ！
まじあの女何なんだよ！俺は少しイラつきながらも教室に入っていった。