嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
 この夜、私は待ち合わせ場所の食事処で落ち合いテーブルを共にした。

「今夜のメシは、僕におごらせて下さい」

 まあ何と言う事でっしょー!?

 他人の女性である私におごってくれるなんて光栄ですわー!

 何だか嘘みたい。

  得したような気分だけど…



  ちょっと待って!

「ねーねーどう言う事ぉ? おごるだなんて、食事代ぐらい私も出すわよ」

 こう言うと、武司君は説明を始めた。

「このレストランでも使える2人分の食事券が手に入ったんです。丁度良いから、使っちゃおうって思って」

 彼の手には真新しい食事券が2枚握られていた。

「だったらそれ、次の機会に奥さんと一緒に来た時に使ったら? 私とだなんて、勿体無いわよ?」

「この券を使うのを勧めたのは、実は女房なんです」

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