嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
 今度は俺が訊く。

「志田さんは俺の事、どう思う?」

「田代君の事を?」

「俺の事、どう思ってるかなあって」

「私君も…、田代君の事が好きだよ」

「マジで?」

「マジで」

「そっかぁ…」

 俺は天に昇るような気分になった。

 女性から好きだよって言われて嬉しい気分なのだ。

 でも残念だけど、これ以上は一線を越えられる事は出来ない。

 ところがである。

「あげてもイイわよ」

「何を?」

「ワ・タ・シ」

「志田さんの何を?」

「決まってるじゃないの? 私の全てを」

「君の全てを?」

「そうだよ」

「ハハ、冗談だろう?」

 志田さん…

 いきなり、俺の右腕を掴んで身を寄せる。

「私じゃあ…、ダメなの?」

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