嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
 その田代が珍しく、自分に対してボランティア的な事をやってくれた。

 モヤモヤとした気分で落ち着きがなくなり、生活でも張り合いが無くなって家事をするのも億劫になってしまった敦子。

 それが原因でウチの中がゴミ屋敷状態になっていた。

 その生活環境地獄から自分を解放してくれたのが田代祐介だったのだ。

 大っ嫌いな思いは変わらないけど、でも誠意を持って部屋をキレイにしてくれた事には感謝している。

 敦子は田代の人助け的な行為に報おうと交際をOKした。

 ところがどうだろう?

 田代は喜ぶどころか、変な理由を付けて交際を自ら断ってしまった。

 何とも失礼な男!

 ゴミの分際で、この可憐な私を侮辱するとは!

 敦子の怒りは治まらない。

 何だかプライドを傷つけられたような思いである。
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