嫌い嫌い！ 大ッ嫌い！ 変わらぬ思い

　今日は金曜日。

　夜の帳も下りて、店内は賑やかである。

　俺たち４人は窓際に並ぶボックス席に着いていた。

　大きな窓からはネオンがきらめく繁華街の通りを行き交う人々の姿が有った。

「気分はどう？　少しは落ち着いた？」

　俺に質問したのは富沢さんである。

　盛り付け皿の伝承カルビ肉や熟成ロース肉をトングで網の上に手際良く載せながら喋る。

　俺が怒って帰った夜、富沢さんたち３人は心配してメールを送っていた。

　当の俺は自宅に帰ってもカッカしていたけど、３人からの激励メールを読んで少しは気が晴れた。

　もちろん、俺は３人にお礼のメールを送っている。

「まあ大体、落ち着いたかな？」

「大丈夫なんだ？」

「いつまでも、根に持っても仕方ないし」

　そう。

　その方が懸命なのだ。